2012年1月31日火曜日

パパ手伝って~

「どうして何も手伝ってくれないのか・・・」
「全く役に立たなくていやになっちゃう!」

外来診療において、子育て真っ最中の母親からしばしば聞かれる、夫に対する感想です。

発達障害を持つ子には「簡潔に、具体的に明確に伝えよう」などという心理教育が行われるが、これは、3歳未満児を育てている夫婦の会話でも適用できる。
妻が夫にそう伝えることで、夫は何をしたらよいかがハッキリし、行動できることが多い。
「ほら、こどもが泣いてるよ!」と言うだけではご主人は動けないでしょう。

およそ3歳以下の子育てをしている成人男性の多くは、
会社勤めのサラリーマンで、上司の指示の下で与えられた職務をこなしている。
職階構造の中で、自らの役割を認識し、目的を果たすべく奮闘している。
裏を返せば「指示がないと自ら判断行動しずらい」とも言えるのだが・・・。

このような構造の中で働いていると、「具体的指示→行動」いう一連の流れが学習されてしまう。
学習し定着したことを変えることは難しいことである。

育児に関しても、自ら判断行動できる男性は1~2割程度であろうか?
よって夫に「具体的指示」を適用したほうがよいだろうと、発想を転換してみては?奥様方・・・。

具体的指示を適切に与えられたら男性陣は頑張れますよ!
日頃の労働で培った行動力は、具体的指示のもとで生きるでしょう。
男性だって、本当は育児に協力したいとはどこかで思っているものです。
よって、妻が夫にいかに的確でシンプルで明快な指示を出せるかどうかは、
夫を動かす大きなカギとなり得るでしょう。
夫の愚痴をこぼす前に、伝え方を見直してみても、損はないと思いますよ。

例えば
「パパ~こどもが泣いてるよ!」
から
「パパ?こどもが泣いているから5分だけ抱っこしててくれる?」

「夕食の準備しているからこどもの相手してて」
から
「夕食の準備が終わるまでこどもに本の読み聞かせしてあげて」

というように。

そして
「パパ、ありがとう」
って一言添えて・・・。

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