2009年12月27日日曜日

プレゼント

明日で仕事納め。
明日は診察はなく、1年お世話になった診察室の掃除と模様替えをする予定です。

25日のクリスマスが今年最後の外来診察日。
午後の外来予約はびっしり埋まっていて、患児たちが診察室の外で走り回っているのがわかる。

まずは年中さんの男の子。
初診時は全く落ち着かなくてウロウロし、叫んでいた子が、半年後には
「せんせい~!!今日たいようの絵をかいてもってきたあ~あげるっ!」
と太陽が5つくらい描いてある絵を笑顔でくれた。
きっと、太陽のようにいつも周りを明るく照らしているようにになりたい、それとも私がそんな存在なのかな、と思いながら受け取った。

選択性緘黙、不登校の女子小学生。
初診時は全く反応がなく、話し言葉でのコミュニケーションはできなかったが、
この日の診察の最後に「また来てほしいな」と伝えると、初めて私の目をみてうなずいてくれた。
ここ(私の診療所)なら大丈夫かな、という思いが芽生えてきてくれてるかも・・・という思いになった。

次は男子中学生。
片手には通知表を握りしめている。
「あの~これ見てください!」
と照れくさそうに私に差し出す。
せっかくなので拝見・・・なんと、1学期の成績よりぐんと向上している。
「大学に行きたいから普通科の高校目指します」
一時期はつらい思いをして自暴自棄になりかけていた男の子だったのに、 最近は進路のことを相談してくるまで回復、成長した。

別の男子中学生。
いわゆる非行少年で、校内暴力で学校の問題児として扱われ紹介になった子である。
「オレさあ~今までバカやってたのに今頃気づいたよ・・・遅かったけど、今からでもどうにかなるかな?」と真剣な表情で話す。
今までは男児が斜に構えていて、診察の2年間は膠着状態だった(ようにみえた)。
「その言葉、やっと聞けてうれしいわ~」と私が返すと、
「やっぱりさ~先生んとこにだてに2年も通ってねーからさ!」と彼なりの最大限の賛辞を頂いた。
診察が終わり、診察室を出ていく時に、男児は私に向かって「またな」と手を振ってくれた。

そして、高校1年の男子生徒。
初診当初は家庭内暴力、不登校、自傷行為などで日常生活どころではなかった。
今は高校通学中である。
「あ~・・・きついけど、何とか“戦って”いきますわ」と彼なりのpositive thought。
「では、ともに戦おう、サムライ魂をもって」と返し、お互いにやりと笑い診察を終えた。

今年最後の診察日は、最高のクリスマスプレゼントであふれた。
みんなが私にとってのサンタクロースです。

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