2009年11月22日日曜日

大学教育における一般教養

私はビール好きです。
最近はダイエット中のため、平日は飲まないようにして、休日においしくいただくことにしている。
昨日はうまかったなあ~スーパード●イ^^

ビールというと、学生時代に履修していた一般教養の講座の教授が話していたことを思い出す。
文化人類学の講座だったろうか。
もう十数年前だったので記憶が薄れているが、教官のある一言が今でも頭から離れない。

その教授曰く、

「ビールは低俗な人が飲む飲み物だ。あんなものを飲むのはやめなさい。ビールは歴史や文化がないんです。お酒はワインのことです。是非みなさんはワインを飲むように。それはヨーロッパの鉄道に乗って旅をしてみればわかります。」

・・・・・私は未だに渡欧経験がないので、わかりません。
しかし、渡欧したとしても、ビールがだめでワインがよい、ということはわからないと思う。

ビールの歴史であるが、Wikiによると
「その歴史は古く、既にメソポタミア文明のシュメール人により大麦を使い作られていた。ちなみにシュメール人はワインの製法も開発している。紀元前3000年頃に古代エジプトにビールの製法が伝わった。」とのこと。
現在、世界各国どこでもビールが飲める。ワイン同様それぞれの文化・風土により、味や香りが全く異なる。

ビールだってワインと変わらぬ歴史と文化を持っているではないですか。

どんな食べ物、飲み物だって、それぞれの歴史と文化を有している。
食するときにそれらを感じながら、舌ざわり、のどごしを味わいつつ会話を楽しんだり・・・
私の師から御教示いただいている「マインドフルに食すること」が何よりも大切なこと。

学生時代の教授は何を伝えたかったのだろう?
教授がただビール嫌いなだけだったのか?
教授は心底ワインを愛してやまず、ワインの良さ素晴らしさをビールの価値観を下げることで高めようとしただけなのか?
何でもいいからヨーロッパ行ってみろ!ということなのか?
それとも、こんな考えを持っている人も世に存在するのだ、と身をもって教えてくれたのか?
・・・・・・・・・・。

ああ、これこそが「大学教育における一般教養」だったのか!!

「その時はよくわからないけど、頭に残る」ことを伝えること。
そして出世し、様々な視点で物事を捉えられるようになるとそれが成熟する。
これこそ大学教育の原点に違いない。

教科書を読めば分かることをわざわざ高い学費を払ってまで聞きたくないですから。

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