2009年11月9日月曜日

S先生へ捧ぐ

今日もジムへ。

ランニングマシーンに乗って20分走る。
私は中学生時代、陸上部で中・長距離を専門にしていた。
それなので走っていると当時の思い出が不思議とよみがえってくる。

陸上部の顧問であり、恩師であるS先生の姿がフラッシュバック。
「苦しい時こそ自分を追い込め!!」
という声が聴こえてくる。
「がむしゃらにいかなきゃだめなんだよばかやろう!!」
「何休んでるんだ!お前たちにそんな暇があるか!!」
と怒鳴られる声がする。

所属していた陸上部は、全国大会出場レベルの先輩や同級生が数多くいて、
県内では敵なしのような強豪だった。
そんな環境での練習なので、休みはほとんどなかった。お盆と正月に1日ずつくらいだっただろうか。
夏休みになると、朝練が終了し、昼食後に再び夕方まで練習。そんな毎日が「日常的」であった。
過酷な練習環境についていくことができず、退部してしまう同級生も数多くいた。

タイムトライアルでは、設定タイムを1人でも切ることができないと、連帯責任で全員リトライとなる。
ある日、自分だけタイムを切れなかったことがあったが、
仲間たちはいやな顔一つせずに、
「michiaripsy!もう一本いくぞ!!」と私の尻をたたいて喝を入れた。
「きつい時はみな一緒に」が合言葉だったような。
おかげで部活の仲間とは今でも交流があり、時々同窓会を開催しては部活談義に花が咲く。

S先生は、私の医師としての資質・基礎を作ってくれた恩人である。
陸上を通していろいろなことを教えてくれた。
当時は「恐ろしい」「スパルタ過ぎる」としか思えなかったが、
耐える力、継続の大切さ、支えてくれる仲間たちの重要性、が今になり身にしみてわかる。

私が思うところの、医師に求められる要素は、
高度な医療技術よりも
患者を支え続ける「底力」。

「大変な時、苦しい時こそ成長するチャンス」を理解できること
あれこれ考えず、まさに今ここで起こっている出来事に集中し、がむしゃらに取り組むこと
決して苦しくともあきらめず、自分の限界を設定しないこと
そしてこれらをやめずに続けること

S先生、御無沙汰しております。私は何とか元気でやってます。
S先生がそうしていたように、子どもたちを立派に社会へ送り出せるような医師になります。
それがS先生への恩返しになれば幸いです。
どうか、見守っていてください。

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