2012年6月26日火曜日

年長さん

こどもは、5歳頃に急速に社会性が向上する時期である。周囲との関わり方を身につけ、ルールに則った遊びができるようになってくる。やはり、属する集団のルールに従って行動することを、この時期にいかに養い育ませるか、発達障害の有無によらず、必要なことであろう。年長さんは、発達上大切な時期。

年長児における発達課題として、基本的生活習慣の自立があるが、まずは、達成できたかどうかを評価するよりも、取り組む意欲を引き出すことができたかどうかに主眼を置くべきである。これは、周囲のおとなたちが如何にこどもをよく観察しているか、その評価でもある。

年長児になると体つきも変化し、スポーツを中心とした幅広い活動を行えるようになる。こどもに何か新しいことをさせようと考えた時に、いわゆる「ハードル」があまりにも高ければ跳べない、むしろ跳ぶ気すら失せてしまう。どの程度の高さなら、何とか跳ぼうとするのか、一人ひとりよく見極めること。跳べないからくぐった、それはそれでよいこと。先に進もうとした本人の創意工夫である。

そして、こどもたちは、新しいことを体験すると、様々な疑問を頭に浮かべるようになる。我々おとなは、そのようなこどもたちの疑問に対し、真摯に向き合おう。答えられなくてもよい。ともに考えてみる姿勢を示すことである。おとなの「逃げる」姿勢を、こどもらは見逃さない。

さらに、発達障害をもつこどもたちの質問は、多くがプリミティブなものである。世の不条理に対して、質問を投げかけてくる。「どうして学校に行かなくてはいけないの?」このような問いに、真摯に向き合って考える姿勢を、示し続けていくことである。


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