2014年9月26日金曜日

強度行動障害について一言

私の職場では強度行動障害に対する研修事業を行っており、全国各地でこのような研修が広まりつつあるが、内容について個人的に何となくもやもやしている部分がある。

知的障害者の行動障害について、「問題行動は支援上の問題から引き起こされる」ともはや定番?になりつつある内容。
決め付けはよくないだろう。無論支援上の問題で惹起された行動が問題とみなされる場合もあるが、家庭や福祉支援の現場であらゆる手を尽くし、医療からのバックアップも行いながら試行錯誤して取 り組んでも難渋する事例は枚挙に暇がない。
生物学的な背景(極度の感覚入力に帰する過敏性、生来的な睡眠覚醒リズムの問題など)を基に引き起こされている 反応や、何らかの身体疾患に罹患しそれによる体調不良の訴えが「行動障害」のようにみえたり、認知症を背景に持つ場合など、その理由は支援上の問題だけで は説明できないことがあるわけでして。

評価には一定の手順というものがあるはず。当事者家族や心ある援助者の心が痛まぬよう、医療サイドからサポートしていきたい。

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